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書感:「大同類聚方」探索「病から古代を解く」

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書感:
「大同類聚方」探索「病から古代を解く」 槇佐知子著 新泉社 1992/8 初版、2000/6改訂版発行

「大同類聚方」とは、平安のはじめ、全国の神社や豪族などに伝わる医薬と処方を、勅命によって集大成された全100巻の日本最古の医学書だそうです。
明治(1912年)になり、偽書と断定され、歴史の闇に封印されてしまいました。
槇佐知子氏による「全訳精解大同類聚方」が1985年に平凡社より刊行され、その後1992年に普及版が全5巻(各巻5000円)で刊行されたがいずれも絶版になっています。
原本の内容の一部は国会図書館へのインターネットで確認できましたが、著者の解説本がないと原本の漢文を解読することは私には不可能でした。
そんな状況で図書館に本著者の関連した本の存在(保存庫)を知りました。本書は、「大同類聚方」から読み取った彼女の解読本の一つですが、おおよその内容から当時の様子が伺えます。

「漢方薬」という名称は広く知れ渡っていますが、古代日本において「和方薬」ともいうべき処方があったが、消し去られていたことを知りました。漢方から伝わったものという考えがあったように見受けられます。

なぜ、「大同類聚方」に、興味をもったかというと、ホツマツタヱの記述の中に、オオナムチ(大己貴命)とスクナヒコナ(少彦名命)が出会い、日本全国を巡り、薬草の記述が出てくる個所があります。
ホツマツタヱの記述には、ありとあらゆる分野の記述が織り込まれているので、専門分野や得意な分野の事であれば、おおよその解釈はできますが、それ以外のことについては思い込みで的外れの解釈をしてチンプンカンプンです。
全てを知り尽くしている人はいないと思います。そこで、解らないなりに解釈するために、先人者の解釈を良しとしてそのまま引用したりしています。100人いたら100通りの解釈があると言われるのも頷けます。

今回、本著者の解読書の中から、興味ある内容が伺えました。
病気の症状、草木や鉱物の薬効や薬名などの他に、多くの処方された人の名前などを読み解いていくと、新たな発見が見えてきます。
大陸から伝えられたものがあったにせよ、漢方とは違う日本古来のものがあったと解釈できるのではないかと思えます。
ホツマツタヱを解読するのに、この分野の記述を確かなものにすべき非常に貴重な本であると思いました。





多岐にわたるため、いくつかの記述のみ取り上げてみました。

1.花鎮(はなしずめ)薬 
(花鎮祭) 桜の花が散るとき、疫病の気が四方に飛び散って流行すると考えた古代の人々が、これを鎮めるために、桜の花と桃の樹皮を用いた。
これは、大神(おおみわ)神社に伝わっている薬方で、ここの御祭神はオオナムチ(大己貴命)とスクナヒコナ(少彦名命)で、我が国の医業の鼻祖として広く知れ渡っている。

2. イザナギが亡くなったイザナミを追い求めて黄泉の国へ行ったくだりで霊薬が出ている。タケノコは渇きの病の薬、気力をつけ体内のすい液のめぐりをよくする食べ物だがたくさん食べることは禁じられている。ブドウやタケノコを死神の使いの黄泉醜女(よもつしこめ)が追うのを忘れて食べたという設定は、病勢が弱まった状態を示している。

3.桃の実(桃子・とうし)は薬用と同時に呪術的な力があると考えられていた。
桃は中国原産と言われていますが、ホツマツタヱ24綾の記述の中に、ウケステメ(後のニシノハハ神・西王母)が2回来日して、ミネコシ(峰でも使える輿)を寄贈されたお礼に桃を土産に持たせています。これが国に帰ってから貴重なものとして広まったことが原産地になってしまったと思われます。

4.硫黄を使った薬 酔い止め 精神安定剤 美肌薬などの効用と作り方などの記述。

5.阿可利薬(アカリヤク)は、 身痛くて、ほてり、たわごとを言うものに用いる
 やまごぼう・葛根・朴皮・はじかみ・セッコク(ラン科)を配合する。

6.カザホロシヤミは、現在で言う、 風疹・ハシカやチフス、ツツガムシ、ジンマシンのように皮膚に発疹が出る病気、帯状疱疹を示していると思われる。
カハヤナギ(ネコヤナギ:解熱剤・下痢)・ツチタカラ(独活:解熱・鎮痛・発汗)・ハチスノミ・ヤマセリ・カラスクハヒ(滋養を与え虚寒の症状を正常に)の薬草を配合する。

古代の人が抱えていた病や、当時の薬草の名前やその処方の仕方から、当時の生活様式の一端が伺い知ることができました。

なお、著者は平安・鎌倉時代にかけての「医心方」全30巻の翻訳もされております。
「自然に医力あり」(スギ花粉症の治療法と杉の文化史・自然の癒し・医心方の世界・夏から秋にかけての健康法・古代人の健康法に学んで等々)や、「野菜の効用」(医心方4千年の知恵から)なども刊行している。 
以上

ジョンレノ・ホツマ
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by hon-hotsuma | 2017-03-27 12:45

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